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店主が日本中を旅して目利きしたご当地のうまいものが並ぶお店です。店内に並ぶのは、昔ながらの製法で作られる無添加調味料や、その土地ならではの美味逸品、子供にも安心して食べさせられるおいしいお菓子などなど。ぜひ宝探しする気持ちでいらしてくださいね。
2017-04-26

どうやって商品を選んでいますか?

お店にたっていると商品について、選ぶ基準を聞かれることがあります。

「この商品ってどうやって選んだんですか?」

この基準をクリアすれば、きしな屋の棚に並ぶ、という明確なものがあるわけではないのですが、

どんな人が作っているか、私たちはとても大事にしています。

私の感覚としては

食べ物だから、おいしいのは当たり前で、

安全な原材料を使っているのも当たり前。

私の求める安全や安心の理由の大部分は

「どんな人が作っているか」にかかっているのです。

 

この人に重きを置く考え方は会社員をしていた頃に培われました。

そこそこ大きい工場に勤めていて、食品工場の現場の仕事も研究室でやるような仕事も経験しました。

何百人という人が働く工場には、衛生管理のためのマニュアルが山のようにありましたが、

現場を行き来していた私はそれを守っていない人がいるのも知っていました。

食品工場にいて、食べ物を作る裏側について見過ぎたのかもしれません。

結局、どんな素晴らしい設備やマニュアルがあっても、

人が育たなければ意味がないということを肌身で感じたのです。

 

とは言え、私たちの信頼できる人が作る食べ物が

お客様のニーズに合うかどうかは、また別の話です。

作り手側との信頼関係がないけれど、お客様が求める商品だから店に置く、というのは

ある意味お客様本位の考え方なのかもしれません。

ただ、私はどうしても自分が信頼できない人が作る品物を

自信を持ってお客様にすすめることができません。

オーガニックだから、大手が作っているから、売れているから、というのは

きしな屋の商品選びのものさしとは全然違うところにあるものなので、

それを理由に商品を仕入れたことはありません。

そういう意味で、私はたいがい偏屈な人間なのかもしれません。

たぶん、お店を切り盛りするにはいろいろと下手くそすぎるのだと思います。

 

そんな中でもお店を続けられているのは

私たちの商品選びに賛同してくださるお客様がいてくれたからに他ありません。

お客様に恵まれた店だと思います。

きしな屋に通ってくださるお客様の信頼を裏切らないためにも

人を大事にするという商品選びの基準は決して揺るいではいけないものだと思っています。

店長キョウコ

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