toggle
店主が日本中を旅して目利きしたご当地のうまいものが並ぶお店です。店内に並ぶのは、昔ながらの製法で作られる無添加調味料や、その土地ならではの美味逸品、子供にも安心して食べさせられるおいしいお菓子などなど。ぜひ宝探しする気持ちでいらしてくださいね。
2017-07-12

めんどくさがり屋のぬか漬

夏野菜がおいしい季節になりましたね。
きゅうりやなす、トマトなど目にも鮮やかなお野菜が八百屋さんには並んでいます。
旬のものを食べるのがおいしいし、経済的でもあるし、体にもいいし、
なんというかうまいこと理にかなってますよね。

この時期になると食べたくなるのが、きゅうりの浅漬けです。
きゅうりを使った料理のレパートリーに乏しい私、きゅうりを使った料理の中で浅漬けが一番おいしいと思っています。

自分でぬか床を持っていなかった時は、塩麹漬けにしたりしていましたが、
塩麹漬けもおいしいんだけど、あの味には少し飽きました。
かといって、お店で漬物を買おうものなら添加物のオンパレードです。
ぬかがついて売っているきゅうりの浅漬けですら、「調味料(アミノ酸)」と書かれたものが多い。
別に化学調味料が悪だとは思っていない私ですが、「なんでぬか漬にまでアミノ酸入れるねん!」と
売り場で買う気をそがれてしまうのです。

漬物類は、昔ながらの作り方では発酵させることで旨味や酸味をだしていましたが
今、市販されているものは、旨味調味料を入れた調味液の中に漬けているだけのものがほとんどです。

お漬物のことをそんなにくわしく知っている訳ではないですが
発酵させるやり方だと作るののに時間かかるし、品質が安定しにくいだろうし
輸送中に発酵が進んだりする可能性があるから流通しにくいし、
発酵製法からメーカーが離れていった理由は想像がつきます。

発酵させない方法では、本来発酵によって生み出される旨味や酸味を各種調味料によって補う必要があり、
一番手っ取り早くおいしくできたのが、化学調味料だったのでしょう。

おいしいきゅうりのぬか漬食べたいけど、化学調味料入ってるのはいや。
でも、そんなもの普通のスーパーには売ってない。
探せばあるんだろうけど、探す気力がない(笑)
「なら自分で作れよ!」という話です。
でも、ぬか漬ってちょっとハードル高いと私は思うのであります。

全国のめんどくさがり屋と多忙な人々を代表して、
ぬか漬がハードルが高い理由を挙げますと・・・

・ぬか床の手入れの仕方がよくわからない
・すぐに失敗しそう
・そもそもどうなったら失敗なのかもわからない
・毎日手入れしないといけないと聞くが、きっとできない
・くさくなったり、虫がよってきたりしそう
・ぬか床を置いておく場所がない
・失敗してるのか成功しているのかわからない
・最初からはおいしくできないと聞くが、最初からおいしく食べたい
・ぬか床にいろいろ入れないとおいしくできないと聞くが、何を入れたらいいかわからない

私、自他ともに認めるめんどくさがり屋なので、やりたくない理由をあげようと思えばいくらでも出てきます(笑)
しかも、幼い頃、実家で大きなぬか床をしていて、ひどくにおったような記憶があるのでなおさら嫌なのです。

まぁ、でもなんだかんだ言っていても始まらない、我が家でもやってみました。ぬか床。
使ったのは、「ぬか床一夜漬」という商品です。
商品の袋をそのまま漬け容器に使えるというものです。
この商品と同じ形状のぬか床は、スーパーなどでも売っていますが
ぬか床自体に「調味料(アミノ酸)」が入っていたり、「○○エキス」が入っていたりするものが多く、
これは、漬けはじめの味の物足りなさをカバーするために入れてくれてるんだろうけど、
私にとっては余計なお世話であります。
もちろん「ぬか床一夜漬」には入っていません。

 

 

 

 

 

 

 

 

袋はかなり丈夫にできていて、ジッパーがついています。
きゅうりならそのまま漬けていいということなので、
洗ったまんまのきゅうりを2本そのままぬか床につっこんでみました。
普通の大きさのきゅうりなら、切らずに漬けられる大きさの容器です。

気温の高い今時分だと半日でつかります。
半日漬けるとパリッとしてたきゅうりがしなしなになっているので、漬かってるんだな、
というのが一目瞭然。

ぬかを洗い流し、切って食べてみると、初めて漬けたのに思ってた以上においしい。
思ってた以上にこなれた味です。

普通は、最初は何度か野菜の皮などを漬けて(捨て漬け)
ぬか床の中の微生物を増やしてやらないとなかなかおいしく漬からないものらしいのですが、
「ぬか床一夜漬」は米糀が入っているので、最初からわりとこなれた味に漬け上がるようなのです。

最初の成功に気をよくして、その後我が家では色々な野菜を漬けてみました。
ズッキーニ、人参、かぶ、大根などなど。
人参のお漬物は私の好みの味ではなかったけれど、それ以外はおいしく漬かりました。

そして、ぬか床の一番の懸案事項、手入れの仕方ですが、
これが予想以上に簡単なものでした。
一日一回チャックを開けて袋をもむだけで結構。
手を入れてかき混ぜてもいいし、フォークで混ぜて空気を入れてもいいんだけど、
それすら面倒な時はもむだけでOKです。

要は、一日一回袋の中に酸素を入れてやらないと、乳酸菌が増えすぎてすごく酸っぱくなってしまうのです。

とはいえ、私のことなのでうっかり忘れて3日くらい放置してしまったことも何度もありました。
その度にすごくすっぱくなっていましたが、よく混ぜて何事もなかったように新しい野菜を漬けておけば
全然問題なかったです。

冷蔵庫には入れていませんが、チャックをちゃんと閉めておけば全然臭いません。
臭いがでないから虫もよってこないです。
パッケージには「シンナーのような臭いがでたら塩を足す」のようなことを書いてありますが、
3日放置してもそのようなことにはなりませんでした。

調べてみると、水分が多いぬか床は雑菌が増殖しやすいようなので
何回か野菜を漬けてぬか床が水っぽくなってきたら適宜塩とぬかを足すか(または補充用のぬか床を足す)
ペーパータオルを丸めてぬか床の中に突っ込んで水分を吸わせるか、が良いようです。
タカノツメやカラシ粉を入れても、雑菌を抑制する効果がありますが、
我が家では入れずとも今のところ全然問題ありません。

使い始めて3か月くらいたちましたが
漬けはじめのぬか床の固さを覚えておいて、あまり水っぽくならないように管理していれば
よほどのことがない限り失敗はなさそうです。

ぬか床の管理、最大のポイントは水分の調節にあるようです。
(本当は毎日毎日かき混ぜるのがベストだと思いますが)
そう気負わずとも、私のようにゆるーくやっていても案外おいしくできるものでした。

それでも、どうしても失敗したくない人は袋ごと冷蔵庫に入れておくといいと思います。
臭わないので他の食材に臭いが移る心配もありません。
気温が低いと有用な微生物の活動も鈍るので、漬かるまでには時間かかりますが
雑菌の活動も抑えられるので、失敗するリスクはぐっと下がるでしょう。

私のように、ぬか床やってみたいけれどなんだかめんどくさそうやわ~、と二の足を踏んでいる人がいるなら
「ほんとに簡単ですよ!」と自信を持ってお伝えしたい。
不精な私にもおいしくできたのだから、きっとおいしくできますよ。
そして、自分で作ったお漬物ほどおいしいものはありません。

店長キョウコ

商品の購入はコチラから

 

関連記事