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店主が日本中を旅して目利きしたご当地のうまいものが並ぶお店です。店内に並ぶのは、昔ながらの製法で作られる無添加調味料や、その土地ならではの美味逸品、子供にも安心して食べさせられるおいしいお菓子などなど。ぜひ宝探しする気持ちでいらしてくださいね。
2019-08-22

桶光さんってこんな人③~木桶組みワークショップに寄せて~

きしな屋ブログを読んでくださってありがとうございます。
店長キョウコです。

前々回、前回のブログに引き続き
9/16(月・祝)にきしな屋大阪せんば店で開催の大人気ワークショップ「自分で木桶を組んでみよう!~箍編み&木桶組み」によせて、講師の木桶職人「桶光」さんをご紹介していきたいと思います!

ワークショップの詳細は下記リンクからご覧ください↓↓

午前中の回が残り1席となりました。
午前中の回ご希望の方はお急ぎください!

WS「自分で木桶を組んでみよう!~箍編み&木桶組み~」

◎ここがスゴイよ!桶光②
醸造用巨大木桶の製作技術を持つ数少ない職人

全国に木桶職人さんってどのくらいいらっしゃるんでしょうか?

桶光さん、木桶作りを次世代にも繋いでいくための、廃業される桶屋さんに出向いてお話を伺ったり、道具を譲っていただいたり、全国の桶屋さんの情報を収集しています。

2011年時点での日本の木桶職人の数 127人
2016年時点での日本の木桶職人の数 66人

※桶光さんの御父上調べ

5年で木桶職人の数は半減していますが、
その理由で大きいのは、木桶職人の高齢化です。
2016年時点での木桶職人の数66人のうち、なんと67%が60歳以上。
ご高齢になり後を継ぐ人がいなくて廃業する桶屋さんが後を絶ちません。
私達若い世代がもっと声を大きくして発信、行動していかないと日本から桶屋さんがなくなってしまうのはもはや時間の問題かもしれません。

数少ない木桶職人さんのなかでも、味噌や醤油を仕込む醸造用の巨大木桶を作れる方となると状況はもっと深刻です。
両手で数えられるくらいの人数の職人さんしか巨大木桶を作る技術を持ちません。

今、日本で唯一醸造用の木桶を製造できる桶屋さんといわれているのが、大阪 堺の藤井製桶所さん。
しかし、この桶屋さんは2020年に廃業すると発表しています。
職人さんがご高齢なので、廃業の理由はやはり高齢化かもしれません。

それ以外で、醸造用木桶を製造している団体で、私が知っているのは2つ。
小豆島のヤマロク醤油さんでは年に1回、小豆島にて、ヤマロク醤油の社長さんや小豆島の大工さん、有志のみなさんで醸造用の新桶を作っています。多数メディアで取り上げられているのでご存知の方も多いと思います。ヤマロクさんのお醤油、おいしいですね。

もう一つは、木桶職人集団「結い物で繋ぐ会」(ゆいものでつなぐかい)
結い物とは、箍でしめて作る木製品のことで、木桶の古い呼び方。
結い物って素敵な呼び方ですよね。
結い物で繋ぐ会」は、蔵元での新桶の製作や、古い桶の修理を行う職人が集まり作った木桶職人集団です。
巨大な木桶となると、おひつやすし桶のように1人で作ることができません。
彼らは、全国の蔵元で、新桶の製造や修理を行ってきました。
「結い物で繋ぐ会」の活動実績のリンクを貼っておきますね。

「結い物で繋ぐ会」活動実績

※活動実績を見ていただくと、桶光さんいっぱい写真に写ってると思います。
さぁ、桶光を探せ!

桶光さんは「結い物で繋ぐ会」の一員。

巨大木桶の製作技術を持つ数少ない職人の一人なのです。
この貴重な技術を持った職人さんが、20代ということにとっても大きな意味があると思います。
受け継いだ技術を次の世代に伝えていくための時間と体力がある。

そんなわけで、桶光 宮﨑さんという人は、日本の木桶業界、ひいては木桶に関わる全ての発酵食品業界にとって、かけがえのない人なのです。
きしな屋はそんな桶光さんを全力で応援していきたいと思うのです。

(次のブログに続く)

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